過去の偉大な受験生紹介
この仕事をしていると、とてつもなくスゴイ受験生と出会います(出会いました)
今回は、その中でも東京大学・理科Ⅲ類に合格したK君を紹介します。
■英語の辞書を1冊まるごと覚えたK君の
彼と出会ったのは、彼が高1の春でした。
その県のトップ公立高校にギリギリで合格した彼は、大病院を経営するご家庭の次男でした。
父、母、兄、祖父、親戚・・・・周りが医師という家庭で育った彼は、とにかく自由人(好きなことはとことんやるが、嫌いなことは絶対やらない)でした。
ある日、彼がこういってきました。
K君『先生は、英語の単語帳を1つ覚えたら、本当に分からない単語はなくなるの?』
私『なくなることはないな。単語帳は受験で必要最低限のものを集めたものだから』
K君『世の中のすべての英単語をマスターできる単語帳ってないんですか?』
私『そりゃあ、英和辞書しかないわ・・・笑』
こんなやり取りをしたのが、高1の夏休みでした。
それから約半年・・・当時のセンター試験同日体験受験がやってきました。
彼は高1でありながら、英語の得点は軽く90%超!
その後の東大本番でも高1でありながら、英語が60/120点!
なぜ、彼がここまで英語を伸ばせたのか?
ナント、彼は英語の辞書1冊まるごと暗記してしまったのである。
ちなみに、他科目は・・・ご想像にお任せする(涙)
→実は、この話の前(高1の春~夏)で彼は数学でも伝説を残しているのですが、これはまた次の機会に・・・
ここで私はが感じたこと
勉強で大事なのこと=何を目的に勉強するか?である
彼は純粋に『世の中のすべての英単語の意味を知りたい』という純粋な目的からスタートし、結果的に英語の高得点を獲得できた。
いい加減にバランスよく、なんの目的もなく勉強するよりは、達成感も高いだろう。
皆さんも、自分なりのこだわりを持って勉強してほしい。
先生に言われたから・・・周りの友人が皆やっているから・・・・ではなく。
■カリスマ美容師を目指して、最後は東大?
さて、このK君は、高3時にまたエピソードがある。
昔、『Beautiful Life』という驚異的な視聴率をたたき出したドラマがありました。
このドラマには、若かりし木村拓哉(今、マックや日産のCMをしているかっこいいおじさん?)が主演で、カリスマ美容師の役で出演したいました。
(お父様、お母様方は知っているかもしれません)
このドラマを見てしまったK君・・・春の面談で
K君『先生、俺、カリスマ美容師になるわ。キムタク、かっこいいわ・・・』
私『は?!』(驚)
その後の三者面談でも、彼は自分の意思を譲らず、お母様は号泣・・・(最悪の状況)
ところが、このドラマのエンディングは、とても悲しい結末になり、彼の熱も冷めたのでしょう。
タイミングとは恐ろしいのですが、その時、K君は人の遺伝子研究の最前線を伝えるドキュメント番組を見たらしい。。。
K君『先生、俺、物理選択で良くわからないけど、遺伝子ってすごいね』
と言って、その番組のことを話し始めました。
私『じゃあ、遺伝子を研究してみたら』
K君『じゃあ、研究日本一の大学ってやっぱ東大?』
こんな、会話から彼は東大を目指し、必死に努力して見事に合格します。
ここでも
勉強で大事なこと=何を目的に勉強するか?
があるからこそ、彼は大変な受験勉強にも耐えられたのだと思います。
せっかく勉強するんだったら、
①何を目的に、今勉強しているのか?
②自分なりの絶対に譲らないこだわり
を持ってほしいと思います。