これからの時代を生きていくために必要なこと
今日は、私の友人を紹介します。
彼女は、アメリカのニューヨーク在住。
私とは30年近くの友人になります。
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その彼女がフェイスブック上で、『最近のニュース』に対してコメントをしていました。
生活する国が異なれば、文化も異なるし、物事の考え方も異なります。
今はコロナウィルスの影響で、海外への渡航も難しいですし、海外の人と接する機会もほとんどありません。
しかし、コロナウィルスを人類が克服し、また世界が身近になる社会はやってきます。
その時に、他の国で生活している人の物事の考え方や行動の仕方を理解し、それに対して自分の意見をしっかり持つことが必要だと思います。
では、以下、そのコメントを読んでみて、自分なりに考えてみてください。
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勘違いしている日本人が多いのでここで一言。
ここ数日アメリカではこの話題で持ちきりです。
おそらくアメリカ人のほとんどの人が憤慨しています。
私の店でも2日間話すことといえばこの話題。みんな本当に怒っています。
それには多くの要因が絡んでいます。
そもそも暴力はいけない。
アメリカでは子供をビンタしただけで警察に通報されます。
日本のようにコメディアンがビンタして笑いをとるというような文化は全くありません。
暴力は低脳な人間がやることであって、スマートな人間はことを暴力で解決するべきではない、と考えています。
ナショナルテレビで生放送であったということ。
何万人という人口が見るナショナルテレビで、暴力を振るったということ。
言ってはいけない言葉を使ってしまったということ。
アメリカでは法律で禁止されているので、もしあれでオスカーの対応が遅れて、音が消されなかった場合、最大4千万円ほどの罰金が課せられます。
黒人社会に多大な悪影響を起こしたということ。
人種差別がいまだに残るアメリカではせっかくオスカーの舞台に立った彼が暴力を振るったということでもたらす黒人に対するマイナスなイメージ。
リパブリカンよりのFoX newsがこれをネタに早速差別的な発言をしています。
容姿をバカにはしていない。
クリス ロックのあれは坊主をバカにした冗談ではありません。
アメリカでは日本とは違い容姿をバカにするジョークはウケませんので。
あれはあの髪型のおかげで、テレビ女優の君もGIジェーンという映画に出れるね、という意味のジョークです。
これは数年前のオスカーでの彼らのやりとりが元になったジョークなのです。
こちらでは坊主なんて腐るほどいます。男性でも女性でもです。
坊主は冗談のネタにはなりません。
そもそも元のGIジェーンはあの美しくタフなデミムーア。次のGIジェーンになれるなんて、全く悪いことではありません。
アメリカのコメディ。アメリカのコメディアンはかなり賢くなければなれません。ボケたり、バカぶったり、体を張ったりするコメディは存在しません。
みんな政治も歴史も人種問題もよくわかった上で、とてもウィットに富んだジョークを作り上げます。
成功者、有名人、政治家はみんなジョークのネタにされます。
皮肉たっぷりで、まとを得ていて、とても面白いのです。
オスカーや、ゴールデングローブ、ホワイトハウスコレスポンデンスなど、大きな授賞式には大体売れっ子のコメディアンが式の冒頭でジョークを飛ばします。
観ている方も今日は 何を言ってくれるのかとハラハラしながら観るのです。
言われる側はというと、一緒に笑い飛ばすか、苦笑いするかです。
間に受けて怒ってはいけないのです。
ここはある意味彼らの器の大きさの見せ所であるし、ある意味、ジョークにされたということは成功しているという意味でもあり、注目もされるわけで、ありがたいことでもあります。
彼女の病気を公表していた、ということですが、彼女のトークショウを観ていた私ですら、彼女の病気のことは知りませんでした。
それほど彼女の病気のことは知られてはいなかったのです。
クリスロックもおそらく知らなかったんではないか、と言われています。
そもそも彼女はAリストである夫とは違いBリストの女優なので、彼女の病気は特に大きな話題にはなっていないのです。
ウィルスミスのエゴ。そもそもクリスのジョークを彼も一緒に笑っていたくせに、妻が不満な顔をしているのを見て、咄嗟にいい夫を演じようと舞台に登って行った彼。
あの大きな舞台に登ってクリスに制裁を与えても許されると思った彼。
何様のつもり?
自惚もいいところです。
最近彼の自伝を最近読んだ12歳の息子も、あれは彼のエゴだね、と言っています。
ウィルの大きなエゴについて以前ジェイダ自身の番組でディスカッションしています。
家族を守るため?
いいえ、ジェイダはスマートで、強く、自分で自分を守ることができます。
家族を守るため?
ならば暴力を振るって良いということですか?
彼は最近自伝を出版したばかり。彼を尊敬している若者はたくさんいるでしょう。
その彼らに暴力を振るうお手本を見せてしまいました。
イメージアップ? にはなりません。
むしろ業界から消されるほどの失態です。
彼は今キャンセルカルチャーの真っ只中にいます。
私も含め、うちの従業員たちもですが、彼の映画なんて2度と見たくもないし、息子が読んだ本ですら捨ててしまいたいくらいです。
オスカーの対応。これについてもかなりの人が怒っています。
彼ほどの立場の人でなければ即座に強制退場させられていただろうに、彼だから許してしまったオスカー。
つまり、成功者であれば、何をしてもいい、暴力振るって、暴言吐いても許される、と世界中に見せてしまったのです。
昨今、有名で成功していて富があれば何をしても逃れられる風潮がある中でのこの一件。とにかく色んな意味で大問題なわけです。
多分日本とは文化や条件が違いすぎて、日本人は彼を擁護する人が多いですね。
かなりの勘違いですので、これで少しでもわかっていただければ嬉しいです。