VRはバーチャルリアリティ、ではARは?
今から5年前、2016年にソニー・インタラクティブエンタテイメントからPlayStationVRというゴーグル型の機器が発売されました。それまでは一般人からは遠い、言うなればSF世界の話に過ぎなかったVR(バーチャルリアリティ=仮想現実)が手の届く価格で楽しめるようになった瞬間でした。
VRといえばゲームというイメージが強いのですが、徐々に用途が増え市場が拡大してきました。コロナ禍の中、スポーツ観戦の分野でもVRは注目されています。現実では絶対に不可能なこともできるのがVRのメリットです。ピッチに降りて選手と同じ視点でサッカー観戦したり、ピッチャーの後ろから野球を観戦したりすることも、VRでは可能なのです。
教育分野においてもVRは注目されています。既に医療分野においてVR空間で手術の訓練を行うことができるものは実用化されています。
ここでタイトル回収です。
ARはAugmented Reality(拡張現実)の略で、ポケモンGOのように現実世界に仮想世界の情報を付与するものです。更に一歩進んだMRというものもあります。Mixed Reality(複合現実)の略です。現実世界に仮想世界の情報を融合させたもの、定義されています。建築設計の分野などでは既に実装されていますが、一般的ではないので言葉だけだとイメージしにくいかもしれません。アニメ好きの方はサイコパスというアニメの世界観を想像するとわかりやすいかも?
VRやAR、MRをまとめてxRとも表現されることがあります。
前置きが長くなりました。本日紹介したい発明は「ホログラフィック・コンタクトレンズディスプレイ」です。東京農工大の高木康博教授の研究グループがつい先日発表したばかりの最新技術です。
現時点では
と、非常に大きいゴーグル型の機器を装着しなければxRの世界を体験することはできませんが、近い将来にこの大きなゴーグルがコンタクトレンズサイズまでコンパクト化されます。
一体コンタクトレンズに画像が表示されたとして、どうやってそこにピントを合わせるのか?原理を見てみましょう。
何が何やら分かりませんねw
ただ、右下の実際のデモ画像には現時点では解像度こそ低いものの、世界が変わるのを感じさせられます。
現在、以下の画像のようなARナビが開発されています。
めちゃくちゃわかりやすいですね。これなら私のような方向音痴も安心です。
コンタクトレンズディスプレイによるAR機能があれば、歩行者でもこういうことができるようになるのです。
初代iPhoneの登場から10年、スマートフォンの普及率はついに8割を超えました。スマートウォッチも既に38%と、3人に1人を超えました。コンタクトレンズのディスプレイの普及率もすぐに高まっていきそうですね。