高校学習内容が商品開発に繋がっている~AirPodsPROを買いました!

 5年使ってきたワイヤレスイヤホンをつい先日、うっかり洗濯、あまつさえ自動で乾燥までしてしまい、新しいイヤホンを購入することになりました。それが想像以上に進化していて感動したことがきっかけで色々と調べた話を紹介します。

ちょうどイヤホンが壊れた タイミングで、AirPodsProの第二世代が発売されたのでiPhoneユーザーの私は迷わずそれを購入しました。

イヤホンで感動、というと音質の話と思われそうですが、残念ながら私は音質の微妙な違いを感知できる上等な耳を持っていません。私が感動したのは、以下の二つの機能です。

1.ノイズキャンセリング機能
 CMで「ノイズキャンセリング性能2倍!」と謳っているのは伊達ではありませんでした。
 車や電車の音や環境音だけでなく、人の声すら半減させるレベルの消音性能で音楽を聴かないときでもつけていたくなるものでした。

 ノイズキャンセリングには、パッシブ(受け身な)ノイズキャンセリング=PNCとアクティブ(能動的な)ノイズキャンセリング=ANCの2つがあります。
 PNCは、要は物理的な耳栓です。イヤーチップの形状や素材を工夫し、隙間をなくすことで外部の音を遮断する仕組みです。
 そして、もう一つのANCが一般的に「ノイズキャンセリング機能搭載!」と謡っているイヤホンに搭載されている機能で、イヤホンに搭載されたマイクから周囲の音を収集し、逆位相の音波をスピーカーから発生させることで、音が消えたように感じる、という仕組みです。スピーカーから音を発生させることで、逆に音を消すというのは面白いですね。


2.外音取り込み機能
 イヤホンをつけていると、普通は人と会話するときには外さなくてはいけません。
 しかし、外音取り込み機能をつけている場合、機能を切り替えるだけで外部の音声をスピーカーで再生してくれて、イヤホンを外す必要がありません。
 新しいイヤホンのこの機能はきわめて自然で、イヤホンをつけていない状態とほとんど変わらないレベルでした。音楽を聴きながら外音取り込み機能をONにしてコンビニに入り買い物をする、ということが普通に可能です。

 この機能は、基本的にはノイズキャンセリング性能に必要な外部マイクとデジタル処理を使い、音を消すのではなく、スピーカーから再生する、という、前述したノイズキャンセリングと逆のことをしているだけです。

 今回紹介した機能の一つ目、アクティブノイズキャンセリングは、皆さんが物理で学ぶ「波動」の理論を元に生み出されたものです。波に波を重ねたときの、「重ね合わせの原理」ですね。そこから発展して生み出された技術を搭載したAirPodsは年間1.3兆円もの市場規模を生み出しています。

 今勉強していることが何の役に立つのか?悩んでいる人もいるかもしれませんが、こうやって新しい市場を生み出しています。
 どんどん新しい知識を取り入れることが、大きなチャンスをつかむきっかけになるかもしれませんね。

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